c4j輪読会 貧乏人の経済学 第2回 第3章 レジュメ
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感想:こうおもいましたyuiseki.icon
なるほどyuiseki.icon
疑問:これはこういうことか?yuiseki.icon
そういうことだと思いますよyuiseki.icon
のように書いてもらえるとわかりやすいかと思います
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お手軽に(世界の)健康を増進?
担当:Koichiro Shiratori.icon
ワクチンから蚊帳にいたるまで、微々たる費用で命を救える「お手軽な方法」はたくさんある
しかし、そうした予防技術を利用する人があまりに少ない
→本章で解くべきパズル(謎)
事例)下痢
5歳前に死ぬ900万人の子供のうち、大多数を占めるのは南アジアとサハラ以南のアフリカの貧しい子供たちで、その約5人にひとりの死因が下痢 →水を殺菌する塩素系漂白剤、水分補給飲料であるORS(経口再水和溶液)の主成分である塩と砂糖でほとんどの子供は救える 下痢による脱水症状で死んでしまうのをなんとかするのがこのORS ※家庭用の塩素にたった100ドル使うだけで32件の下痢を予防できる
※脱水症状は下痢による死因のなかで最も多いが、ORSはその予防に驚くほど効果がある
→しかしこれらの3つの「奇跡の薬」はあまり使われない
感想:たしかにミステリー小説のような筋立てかもしれないyuiseki.icon
感想:貧乏人ほど貯金しない話とよく似てる tks.icon
金に余裕があるほど堅実な投資をする
健康の罠
健康状態は様々な罠の源になる可能性を秘めている
例)不衛生な環境→病気→働けない→さらなる貧困→……
ジェフリー・サックス:一部の最貧困層の大部分や一部の国丸ごとが、健康に起因する貧困の罠にはまりこんでいる →ドンと一押しして、健康な環境で成長し働く世代を一つつくるだけで、罠は緩まる
懐疑論者:「マラリア→貧困」ではなく、「統治の貧弱さ→マラリア」では? 調査研究:多くの国でマラリア撲滅活動の成功例が報告されている
マラリア罹患率の高い地域と低い地域の比較
マラリア活動後に生まれた子供の生活状態(教育や所得など)を調べている
→マラリア撲滅が実際に長期的な貧困減少をもらたしていることをはっきりと示している
例)アメリカ南部とラテンアメリカの数カ国におけるマラリア撲滅に関する研究:マラリアに罹らず成長した子供は、罹った子供に比べて成人後の生涯を通じ、年収が50%多いことがわかっている
例)保健への投資で高い効果が得られる別の例として、上水と公衆衛生の確保がある
WHOとユニセフの概算によると、全体として世界の全人口の13%が改良水源(通常は蛇口か井戸)を確保できていないし、約1/4が引用可能な水を手に入れられない
村との共同作業、カーストにかかわらずすべての家庭に蛇口とトイレが備わったときに初めて水道が作動し始める
→ほぼ一夜にして、そしてその後何年にもわたって、重篤な下痢の発病率はほぼ半分に、マラリアの罹患率は1/3になった。上下水道にかかるコストは、維持管理費も含めて1世帯1カ月あたり190ルピー(4ドル)、通常の費用の20%。
感想:このグラム・ヴィカスというNPOが根性あってすごすぎると思いましたyuiseki.icon
感想:子供の時の栄養状態がいかに将来の影響を及ぼすかというのがわかる例で参考にしたいsmellman.icon
感想:ラオスでも村に水道を引こうとすると水道水は体に悪いと言う人がいて普及できない例があります。また、水道料金の値上げには抵抗するけど、それより何倍も高い電気料金の値上げにはそれ程、抵抗しない。boilingfrog.icon 不思議だ…yuiseki.icon
なぜこれらの技術はもっと利用されないのか?
十分に活用されない奇跡
サックスの見解:貧しい人々は健康による貧困の罠にはまっていて、お金でそれを救える
⇔それらの技術の一部はとても安価で、だれにでも、極貧者にさえ買えるはずでは?
例)蚊帳の配布テスト:無作為に選んだ助産院で、いろいろちがった価格で蚊帳を提供してみた 結果)蚊帳の需要は価格に敏感(無料ならほとんどが持ち帰る)、しかし収入にはそれほど影響を受けない(収入が高くても蚊帳の購入確率はさほど上がらない)
示唆)蚊帳を無料で配布したら、豊かになった次の世代が蚊帳の下で寝るとは限らない
→貧困の罠から抜け出す梯子は存在するが、それが適切なところにあるとは限らないし、人々はその梯子をどう上ればいいかわからず、さらには上りたいとすら思っていないよう
健康改善願望
貧乏な人々は健康を改善したくないのか? →そんなことはない
多くの国で、貧乏な人々は自分のお金のうちのかなりの額を健康管理のために使っている(18カ国のデータから)
お金をドブに捨てる
問題は、貧しい人々が健康にいくら使っているかということではなく、何にお金を使っているかということ
なぜ貧乏な人たちは、時として安価で効果的な公衆衛生(人々の健康を劇的に改善する安くて簡単な方法)を拒否して、何の役にも立たないどころか害になることもあることに大金を喜んで費やすのか?
感想:このあたり食料の問題よりもさらに信仰などの価値観が違うんだなと思って興味深かったですyuiseki.icon
高カロリーな健康食よりもジャンクでおいしいものをたべたい→超わかる
家から外に出すと邪眼にさらされるから新生児の予防接種は打たない→えぇ……スゲェ…… ↑ワクチン5G感ある(目の前でそういう人を見たことないから、ホントにそういう人がどのぐらい要るのかよくわからない)tks.icon
感想:ヤバいエンジニア志望者/副業志望者がオンラインスクールにハマって更に貧乏になっていく様子によく似てる。僕の親戚は何人かゲーム専門学校とかに行ったけど、単にお金捨てただけだった tks.icon
カモになってしまう
YouTuber
情報商材
感想:ベンガル医者の類いはベトナムでもあって、謎の背中に傷をつけて油を塗ると風邪が治るっていう風習がありましたsmellman.icon 感想:村の人は知らない有識者が言うことより親族とか周りの人を言うことを信用する傾向にあるんでしょうか?boilingfrog.icon
→誰でもそうでは。テレビに毎日出てる人(つまり身近な人)は、別に言ってることが正しいわけじゃないけど、彼の言うことはポッと出の有識者よりも一般的に信じられる。tks.icon
たしかにそういう傾向は誰でもありますねboilingfrog.icon
みんな政府が悪いのか?
その答えの一部:安上りな便益をもたらすのはほとんどが予防で、予防は伝統的に政府が主役の領域。政府は簡単なことを必要以上に難しくしがち
例)政府の保険関係者の間に蔓延する無断欠勤とやる気の欠如→政府の保健センターが本来開いているはずの時間でもよく閉まっている
→しかし、蚊帳は政府が独占供給しているわけではないし、水を殺菌するクローリンも同様
看護師の無断欠勤が大幅に減り、保険センターに行けばだれかがいる確率が40%から60%に上がっても利用者数は増えなかった
人々が公共の保健センターに行かないのは、予防接種を含め、そこで提供されるサービスにあまり興味がないせいもあるという可能性を認めるべき
健康追求行動を理解する
無料は無価値のあかし?
「心理的埋没費用」:人々は大金を払ったものほど活用しようとする
保健分野の安い利得(ワクチン、ORS、予防接種など)は補助金などの恩恵を受けほとんどが市場価格以下で提供されてきた
ウィリアム・イースタリー:補助金の逆効果
多くの慎重な実験結果:人が何かを無料でもらうとあまり使わないという証拠は得られなかった
例)蚊帳を有償で購入した人と無償で得た人で利用率のちがいがなかった
信仰?
信仰(信念と理論の結合)は、わたしたちが医療システムを利用するうえであきらかに重要な一部
豊かな国で医者の処方箋を信用する人も、エビデンスを直接知っているわけではない
ヘルスケアの知識学習は本質的に難しい、貧乏な人に限った話ではない
例)予防接種について体験から何かを学ぶことはなおさら難しい
弱い信念と希望の必要性
貧乏な人たちがありえないような信念に固執するもう1つのありえる理由:他に打つ手がなければ、希望が不可欠
例)貧乏な人々は熱や下痢のときに比べて、胸の痛みや血尿といった命にかかわりそうな症状では医者に行こうとしない←それを治してもらうほどのお金がないせい?
※藁にもすがる話は貧しい国だけのことではない
利便性と快適性のために抱く信念は、本当の確信から生まれた信念に比べると柔軟なことが多いようである
ボーパにもベンガル医師にも政府病院にもかかる人々@ウダイプール
実験)予防接種1回につき900グラムのダール豆(同地の主食の乾燥豆)を配布し、すべての予防接種を完了したらステンレスの皿のセットをあげることにした
結果)予防接種率は7倍の38%にまで増加した。ダール豆を提供しても、逆に予防接種1回あたりの費用が下がった(看護師が効率よく働けたため)
※この実験は人を物や金で釣ってはいけないという観点から左右両派に批判された
新年の誓い
キャンプでダール豆を配っていない村でも、子供のうち77%が1回目のワクチン接種は受けているが、最後まで続けられない
人は生まれながらにして、小さなコストを先送りし、現在の自分ではなく将来の自分に負担させたがる わかるliliumu.iconyuiseki.icon*5
感想:このあたりで、貧困当事者の人が直面している困難と、自分が抱えている困難は、本質的につながっていると理解できましたyuiseki.icon
意思決定を先延ばししてしまう、決断力を消費せずに生活する
たまたまインフラが整っている国に生まれて、日々の生活に決断力をあんまり使わなくて済んでるから高度な経済活動ができてるだけ
行政の「すぐやる科」は判断の基準が明確そうsmellman.icon
デフォルトの選択肢:政府(あるいは善意のNGO)は、多くの人々にとって最善と思われる選択肢をデフォルトにすべき 正しいことを行うのが簡単になる
そこから主体的に外れる自由もある
例)「ひとひねり」と呼ばれる(無料)の塩素配布機
あと押しか説得か?
あと押しが説得の役に立ち、好循環のきっかけになることもある
実験)以前とても安い値段か無料で蚊帳をもらった世帯と、満額の定価を提示されてほとんど購入しなかった世帯の両方に、もう一度蚊帳を売ろうと試みた
結果)すでに購入してもっているはずの前者の世帯のほうが購入する傾向が強かった。また、知識は自然に伝搬しており、無料の蚊帳を与えられた人の友人や隣人もまた、蚊帳を購入する傾向が強かった
ソファからの眺め
豊かな国に住む者は見えない後押しに囲まれて生活している
貧乏な人々は常にその能力をあてにしなくてはならない
情報だけではうまくいかない
過干渉の危険性を説くだけではお気楽すぎる
感想:
この章、今のコロナいろいろ話と重ねるとおもたすぎて最高tks.iconyuiseki.icon*3boilingfrog.icon
最後の結論:過干渉であってもそれが社会全体にとって必要なら介入するべきyuiseki.icon
いくら正しい情報を発信してもそれを理解して従ってくれるとは限らないのでインセンティブが必要yuiseki.icon
コロナワクチンでいうとワクチン打ったらなにかあげますみたいな制度を作ったらええとも取れるyuiseki.icon
従って「子供は乳幼児から小学校入学ぐらいまで集団的に育てる子供工場」みたいなのを作ると問題解決はするし、そういう意味で社会主義っぽいイデオロギーは毎回出てきては、実際はいろいろ難しくて破綻する。「好き勝手したい」は人間のアクセルでもある tks.icon
愚行権(ぐこうけん、英語: the right to do what is wrong/the right of(to) stupidity)とは、たとえ他の人から「愚かでつむじ曲りの過ちだ」と評価・判断される行為であっても、個人の領域に関する限り誰にも邪魔されない自由のことである 第4条
自由とは、他人を害しないすべてのことをなしうることにある。したがって、各人の自然的諸権利の行使は、社会の他の構成員にこれらと同一の権利の享受を確保すること以外の限界をもたない。これらの限界は、法律によってでなければ定められない。